寝る前の食事は太るし睡眠も浅くなる?どうしても食べたい時の対処法も紹介

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寝る前に食事をすると太るし睡眠が浅くなると言われますが、それは何故でしょうか?

適切な食事のタイミングを知れば、体の調子を整えることに繋がりますよ。今回は、寝る前に食事をすると太るし睡眠が浅くなる理由や、どうしても食べたい時の対処法についてまとめました。

寝る前の食事は太るし睡眠も浅くなるの?

食べてすぐ寝ると牛になる、なんて言葉も聞いたことがあるように、食事のあとにすぐ寝ることは、なんだかよくないことだというイメージがありますね。

単純に、太る原因になりそうだからという理由もありますが、調べてみるとそれ以外にも多くの理由がありました。

寝る前の食事が太るし睡眠も浅くなると言われる理由や、どうしても食べたい時の対処法などについてまとめます。

寝る前の食事はダメ!理想の食事リズム

人間は、一定の生活リズムの中でそれぞれが自らの体内時計を持って生活しています。その生活リズムを作る大きな役割を果たしているのが、食事です。

基本的に、睡眠時間を除いた起きている時間の中で、朝食・昼食・夕食の3種類の食事をいつもだいたい同じ時間に食べることは、生活リズムの基礎を作ることに直結しています。

忙しいからと言って朝食を食べないことや、寝る前に夕食を食べることなどは、体が作ろうとしている正しいリズムを壊してしまうことになります。

理想的な食事リズムは、食事と食事の間の時間が5〜6時間以上あかないことです。それ以上時間があいてしまうと、体に必要なエネルギーが不足してしまっていると考えましょう。

そもそも寝る前って寝る何時間前のこと?

寝る前と一言に言っても、いったい何時間前くらいならいいの?と疑問に思う方も多いですよね。

食事時間に関して言うなら、ずばり〝3時間〟です。つまり、睡眠に入る予定の時間の3時間前までには夕食を食べ終わっている必要があります。

夕食後から就寝までの3時間をかければ、体はある程度、夕食として食べたものを消化することができます。

しかしこれとは別に、体から分泌されるあるタンパク質の性質として、体に脂肪を蓄積しやすくする働きのものがありますが、この種類のタンパク質が22時以降に急上昇すると言われています。

このタンパク質の出やすい時間が太りやすい時間でもあるので、就寝時間との兼ね合いもありますが、そもそも夕食が22時を過ぎることは確実に避けた方がいいですね。

本当だった!寝る前に食事をすると太る

寝る前の食事で太るしくみ

人間の体は、食後に血糖値が上がりインスリンというホルモンを分泌します。

このインスリンというホルモンは、食事によって取り込まれた血糖をエネルギーに替えたり脂肪として蓄えたりする働きがあります。

これにより、上がった血糖値をもとに戻し、いつも一定の値に保とうとします。つまり血糖値が上がれば上がるだけインスリンの分泌が増え、脂肪を蓄えようとするということですね。

この血糖とインスリンのバランスがうまく保たれていないと、太る原因や、糖尿病に繋がりやすくなります。

食後30分頃から血糖値が上がりはじめ、1〜2時間をピークにその後減少しますが、その時間帯に適度に体を動かしていることが、血糖値の急上昇ともにインスリンの過剰分泌を防ぐと言われます。

つまりこの時間に寝ていた場合では、睡眠中にインスリンが活発に働いて脂肪を体に溜め込んでいるということになります。これが、寝る前の食事で太るしくみですね。

エネルギー不足も太る原因

また、昼食から夕食までの時間があきすぎることで、体が足りないエネルギーを補おうとして、通常よりも吸収がよくなりすぎてしまいます。

また、空腹を感じていると一回の食事量も増えやすくなります。力士が太るために行う食事方法は、ほぼこれにあたります。寝る前に食事をすると太るというのも頷けますね。

寝る前の食事で睡眠の質が落ちる

夕食で食べたものの消化をある程度行うには、食べてから3時間はかかると考えます。

それより前に寝てしまった場合、体は寝ている間にも胃の中に残った食べ物を消化しなければならないので、胃が動き続けたままの状態で睡眠をとることになります。これが睡眠が浅くなってしまう理由です。

逆に、胃の中に何も無いほどお腹のすいているまま寝ようとした場合、消化に使うためのエネルギーまで全て脳に送られることになるので、今度は脳が不必要に覚醒した状態となります。

これも同様に睡眠を浅くしてしまう原因になりうるので、夕食の時間が早ければ早いほどいいという訳ではなく、就寝時間と照らし合わせてそのタイミングが重要ということですね。

健康にも被害を与える寝る前の食事

生活習慣病の原因に

食事のリズムが乱れ体内時計が狂うことは、体温や血圧、血糖値の値にも変化をもたらします。これは体の調子を崩しやすくしてしまう他にも、生活習慣病のリスクを高めることにもなります。

胃腸に負担を与える

寝る前に食事をした時、胃腸にも大きな負担を与えていることになります。消化が間に合わず、寝ている間にも休まず消化を続けなければならないからです。

認知症の原因にも

食事と食事の間があきすぎると、脳に送るエネルギーが不足し、脳の萎縮を引き起こします。

3食を規則正しく食べることは、頭の回転をよくする他に、脳が萎縮することを防いでくれます。認知症などを予防する意味でも、食事のタイミングは大切ですね。

寝る前の食事は美容にも悪影響

寝る前の食事は体内時計を狂わせ、生活リズムの乱れを引き起こしますが、これは体の様々な調子を崩してしまうことに繋がります。

血圧や血糖値の変動がこれにあたりますが、同様のことがホルモンバランスにも起こります。

ホルモンバランスの乱れは美容にとって一番の大敵です。それによって、生理不順や肌荒れが起こりやすいほかに、すぐに太る体質になったり、爪や髪の毛が痛みやすくなったりします。

昼は食事の後に仮眠OK!むしろ痩せる?

食事によって上がった血糖を下げようとするインスリンの働きで、食事後、体は脂肪を蓄えようとします。

食後30分頃に血糖値が上がりはじめ1〜2時間のピーク後に減少していきますが、その時間帯に寝てしまっていると、体はより脂肪を蓄えやすくなります。

つまり、食後に仮眠をとる場合は、食後から長くても30分程度で切り上げれば、太ることはありません。

食後の眠気でボーッとしたり活動が低下してしまうことを考えると、短時間の睡眠をとりその後に新陳代謝が活発な状態を維持するほうが、太りにくいと言えます。

この方法でうまく食後の体を調整することができれば、仮眠をとることでむしろ痩せやすい体質になることも可能ですね。

しかし、夕食後の仮眠は夜の睡眠の質を下げてしまう恐れがあるので、仮眠をとるなら昼食の後にしましょう。

どうしても食事が寝る前になるときは

昼食との間があきすぎると、脳がエネルギー不足を感知して、次に食べる夕食の吸収が極端によくなりすぎてしまいます。

それを避けるために、昼食と夕食の間の夕方頃に、軽くお腹に食べ物を入れておくという方法があります。夕食の量が多くなりすぎるのを防ぐことにもなりますね。

食事の際には、噛む回数を増やすことを意識し、時間をかけて食べるようにしましょう。急いで食べるよりも、満腹中枢を刺激しお腹いっぱいになりやすいです。

寝る前の食事で食べてもいい食品

寝る前に夕食をとる場合の食事内容は、まず消化にいいものをえらびます。低カロリーだとなおいいですね。お米は柔らかくしたおかゆや雑炊がベストです。

おすすめしたい料理は、消化のいい野菜や海藻類で作った具だくさんのスープや汁物です。

具を大きめにカットしたり、春雨を入れたりといった工夫で、満腹感を得やすくすることもできるので助かりますよ。

また、意外と低カロリーな食材が多いおでんもおすすめです。その他に寝る前の食事に向いた食材としては、高タンパクな豆腐やかまぼこ、納豆などがあります。

どうしても寝る前に小腹がすいたら?

できれば寝る前の間食は避けましょう

夕食がどうしても遅く、寝る前になってしまうという場合は仕方がないこともありますが、基本的に夕食を食べたあと寝る前の間食はおすすめしません。

夜食は癖になりやすいので、食べることに慣れてしまうと習慣化しやすいとも言えます。夕食の時間が逆に早すぎることが原因の時には、就寝時間から逆算して、タイミングを調整するといいでしょう。

寝る前に食べるなら

とは言えどうしてもお腹が減ってしまうこともありますよね。そんな時には、消化によく低カロリーな食べ物を選ぶようにしましょう。

小分けになったヨーグルトやゼリーがあると、手軽に食べられるので便利です。しかし、どちらも冷たい食べ物なのでお腹を冷やしやすいので注意です。

冷たい食べ物以外では、バナナやクラッカーもすぐに食べられてお腹にたまりやすいのでおすすめです。また、お菓子をつまみたいなら脂肪分が少ない和菓子を選ぶようにしましょう。

これはNG!寝る前の食事で控えた方がいい食品

油や香辛料の多い食事は消化に悪いものの代表です。また、食物繊維の多い食べ物も、体にいいですが消化に時間がかかるという特徴があるので、寝る前に食べるのはやめましょう。

これは分かりやすいので当然かもしれませんが、ファーストフードなどのジャンキーな食べ物に関しても、特に寝る前に食べることは避けた方がいいですね。

お風呂上がりについつい食べたくなるアイスですが、実はこれは脂肪分、砂糖や甘味料のかたまりのようなものなので、控えた方がいい食品です。同じ理由でほとんどの洋菓子もおすすめしません。

また、意外と盲点なのが果物です。健康的なイメージがあるので太りにくいと思われがちですが、糖分を多く含んでいるので血糖値を上げてしまいます。夜は食べるのを控えましょう。

寝る前に飲んでも太りにくい飲み物

飲みすぎるとお腹を冷やしたり浮腫みやすくなったりする要因になりますが、喉が渇いた時に飲む飲み物は水やお茶がベストです。

意外とカロリーの低いコーヒーも一杯飲む程度なら太りにくい飲み物だと言えますが、お砂糖をたくさん入れて飲むのはNGですね。

また、コーヒーに含まれるカフェインで目が冴えてしまうこともあるので、飲むタイミングに注意しましょう。

タンパク質が多いことでは、牛乳は寝る前におすすめしたい飲み物ですが、カロリーが高い点が気になります。

無脂肪、低脂肪のものがあるといいですね。ホットミルクにして飲めば、安眠効果もあって一石二鳥です。

もうひとつ注目したいのが、はちみつです。はちみつは代謝を上げる働きがあるので、脂肪を燃やすのを手伝ってくれます。

お湯で割る、レモン水と合わせるなどの工夫をすることで、簡単においしく飲むことができますよ。

寝る前に飲むと太りやすい飲み物

これは寝る前だけに言えることではありませんが、市販のジュースというのは、多量の砂糖が含まれている飲み物です。

また、野菜ジュースやスムージーなどは、健康的で太りにくいと思われがちですが、表示を確認してみると飲みやすくするために砂糖を含んでいる商品も多いです。

手作りのものを飲む時以外には、表示を必ず確認しましょう。

寝る前にお酒を飲む習慣があるという方も多いかもしれません。お酒を飲むと寝付きが良くなった気がしますが、実際の睡眠の質は大きく低下します。

太りやすい飲み物でもあるので、たまに息抜きとして飲む程度に抑えられるといいですね。

無意識に飲んでしまっている方が多いかもしれませんが、意外にも高カロリーで太りやすい飲み物に栄養ドリンクがあります。疲れた時に飲みたくなりますが、寝る前に飲むことはおすすめしません。

寝る前に食事をしてしまった時にできる対処法!

寝る時間の3時間前からは、食事を控えるに越したことはないですが、必ずしもそれを守れる時ばかりではないですね。

寝る前に食べてしまった時には、寝るまでの時間を1分でも長くあけるようにすると、より消化が進み体への負担は少なくなります。

だからといって夜更かしをした方がいいということではありませんので、注意です。

食事のあとすぐに寝るのではなく、お風呂に入って代謝をあげたり、ラクな態勢でゆっくりと休んだりといった時間をもうけ、そのあとに寝るようにするといいですね。

就寝時のポイントとしては、できるだけ右向きで寝ることが挙げられます。右を下にして横になった姿勢は胃から腸へ食べ物を送るのを助け、消化をスムーズにすると言われています。意識してみましょう。

筋肉量をあげて基礎代謝をあげよう!

筋肉量と、体内で燃やすことのできる脂肪の量は比例しています。例えばアスリートなど、筋肉量を増やしたいときに、寝る前に高タンパクな食品を摂取したりすることがあります。

ただ、タンパク質をとって寝れば勝手に筋肉がついてくれる訳ではもちろんありません。体についた脂肪を燃やすためには、体を動かしてまずは脂肪を分解、消費する必要があります。

日頃から少しづつでも運動を取り入れる工夫をすると、筋肉量も増えて脂肪をどんどん燃やす体に近づけますよ。

体のために寝る前の食事をやめよう!

寝る前に食事をとると太るし睡眠も浅くなるというのは間違いではありませんでした。体のことを考えると、寝る前の食事はできるだけ控えて、食事リズムの整った健康的な生活を送りたいですね。

どうしても夕食が遅くなってしまったときや、夕食の後におなかがすいてしまったときには、低カロリーで消化のいい食品を選ぶようにしましょう。

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