睡眠不足や疲労が回復できない日々が続くと、日中にもだるさや眠気を感じてしまいがちです。
特にランチタイム後の眠気には多くの人が悩まされているのではないでしょうか。そこで取り入れたいのが、パワーナップと呼ばれる短時間の昼寝です。
「昼寝をすると目が覚める」という人もいれば「昼寝後には余計に眠くなり集中できない」という人もいますよね。
もちろん体質や体内リズムの違いによって異なりますが、スッキリと目覚めるには昼寝の方法や環境が関係しています。
今回は、パワーナップの意味や具体的な導入方法、昼寝から気持ちよく目覚めるためのヒントなどをご紹介します。日中のつらい眠気は我慢せずに、短時間の昼寝で解消していきましょう。
パワーナップの意味・普通の昼寝との違いとは
パワーナップとは、12~15時くらいにとる短時間の睡眠を指します。昼寝との違いは睡眠時間の長さにあり、昼寝が30分程度の睡眠だとしたらパワーナップは15~20分程度の短時間の睡眠です。
パワーナップは、アメリカのコーネル大学の心理学者によって提案された疲労回復方法です。
現在、パワーナップ制度を取り入れる企業が増加傾向にあります。
午前と午後の作業の切り替えのタイミングにパワーナップを導入することで、午前中に費やした集中力や体力を回復し、午後もパフォーマンスを維持できると考えられているのです。
パワーナップがもたらしてくれる効果
以下に、パワーナップがもたらしてくれる代表的な効果をご紹介します。
- 集中力の向上
- 記憶力の向上
- 作業効率の向上
- 心臓疾患や認知症のリスクの低下
- ストレスの低下
もともと睡眠には、体と心の疲労を回復してくれる効果があります。
しかし不規則な生活が続いていると睡眠時間が不足したり、睡眠の質が下がってしまったりするものです。良質な睡眠がとれない場合は、日中のパフォーマンスにも悪影響を及ぼします。
そこで導入したいのがパワーナップです。パワーナップでは効率的に疲れをとることで心身を一旦リセットでき、午前の疲れを引きずらずに作業に取り組めます。
不足している睡眠時間を日中に補完することで、一部の生活習慣病の予防にもなることがわかっています。
パワーナップの具体的な方法
パワーナップを行う場所はどこでも構いません。会社のデスクや休憩室のソファーなど、リラックスしやすい環境で行いましょう。
短時間でも深い眠りにつくためには遮光されている空間が望ましいですが、無理のない起床のためには若干の光を取り入れる必要があります。
カーテンを少し開けたり、間接照明を点けたりなどで工夫しましょう。
また寝る際は体にとって無理のない体勢を心がけ、体の一部分に負担が集中しないような姿勢をとってください。特に顎のかみ合わせの悪さは睡眠の質を下げる要因になるため、顔の位置には注意します。
あとは、15~20分ほど後にアラームを設定して起きるだけです。人体にとって適切な睡眠時の温度は、季節に応じて13~29℃といわれています。
場合によってはエアコンで空調を調整しましょう。パワーナップのために、会社にブランケットやアイマスクを持参するのもおすすめです。
起きた後にだるくならない昼寝の5つのコツ
ここでは、起きた後にだるくならない昼寝のコツをご紹介します。
睡眠時間が不足しているのにもかかわらず「仮眠をとると余計に眠くなってしまう」と悩む人も多いでしょう。体に負担がかかりにくい昼寝のコツを知り、日中の生活に役立てていきましょう。
1.昼寝は15時までに行う
昼寝・パワーナップは、遅くても15時までに終わらせることが推奨されます。体は15時頃を境に昼と夜のモードに切り替わり、遅い時間に昼寝をすると夜の睡眠時間に影響を与えてしまいます。
特に夜更かしが原因で睡眠時間が不足している人は、昼寝をしすぎると余計に眠りにくくなりさらに寝不足に……とマイナスのサイクルが生まれてしまうでしょう。
15時までに眠れるタイミングをとれなかったら、できる限り仮眠を我慢して夜にぐっすり眠ってくださいね。
2.昼寝後はカフェインや冷却シートで起床を後押し
カフェインの覚醒効果は昼寝後の眠気覚ましにおすすめです。寝る前にカフェインを摂取すると寝付きが悪くなってしまう可能性がありますが、パワーナップのような短時間の昼寝の場合は就寝前に積極的に取り入れていきましょう。
なぜならカフェインが体に吸収されるまでには、15~30分ほどの時間を必要とするからです。
つまりパワーナップ前にカフェインを摂取することで、アラームが鳴って目覚める頃にはちょうど覚醒効果を感じられる頃合いとなります。
3.昼寝後は知的好奇心が刺激されるタスクを入れる
退屈な仕事や勉強をしていると、睡眠時間が足りている場合でも眠気を感じてしまいますよね。人間が覚醒するためには、外的な刺激を取り入れて知的好奇心を刺激することが必要です。
昼食後のタスクは、自分にとって興味深いものや「楽しい」「やりがいを感じる」と思える内容を入れておきましょう。ワクワクする作業を入れておくと集中力も取り戻しやすく、スムーズな起床につながります。
4.昼寝は最長30分まで
長時間の昼寝は、起床後にぼんやりした感覚が持続しやすいといわれています。どんなに眠気を感じていても、昼寝やパワーナップは最長30分までに抑えましょう。
15時までに起床することが理想であるため、遅くても14時半頃には眠れる環境を整えることをおすすめします。
5.昼寝の必要がない人は「しない選択」も大切
無理のない方法で昼寝を導入しても、どうしても「昼寝後は眠くて集中できない」という人もいるでしょう。また、昼寝をしなくてもパフォーマンスを維持できるという人も少なくありません。
昼寝の必要がない人は、あえてしない選択をすることも大切です。自分にとって適切な睡眠のサイクルを探しながら、それぞれの方法で心身を充実させていきましょう。
適度な仮眠を取り入れてパフォーマンスをアップさせよう
今回は、パワーナップの意味や取り入れ方、昼寝から快適に目覚める方法などをご紹介しました。昼寝からスムーズに起きられない人は、昼寝の時間をとりすぎていたり寝る姿勢が悪かったりなどが考えられます。
時間や姿勢を調整しながら、活動をサポートしてくれる良質なパワーナップを取り入れてみましょう。また日頃から睡眠時間が不足している人は、パワーナップを導入しても眠気が続いてしまいがちです。そこで取り入れたいのが、睡眠サポートサプリメントです。
以下の記事では、おすすめの睡眠サプリメントや自分に合ったサプリメントの選び方などを紹介しています。つい夜更かししてしまう人やストレスで寝付きが悪くなっている人は、ぜひこの機会に睡眠サプリメントを生活に導入し、安らかな眠りを手に入れてくださいね。